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廃棄物の「自社運搬」は許可不要ですが・・・②

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産廃を自社運搬する場合の義務

3つの義務がある

前述のとおり自社運搬は産業廃棄物収集運搬業許可は不要ですが、まったくノーマークではなく、以下の3つのことを法律で義務付けられています。

● 【産廃を自社運搬する場合の3つの義務】

  1. 飛散・流出・悪臭・騒音・振動など生活環境の保全上支障が生じないように必要な措置を講ずること
  2. 法定された書類を携帯すること
  3. 車両に法定された表示をすること

※特管物の例外
3つの義務と言いましたが、廃棄物処理法では「特別管理産業廃棄物を自ら運搬又は処分する場合」のみ「帳簿の記載とその保管」が義務付けられていますので、特管物の処理を外部委託せず自ら処理する場合は(極めてレアケースだと思いますが)、「帳簿」に履歴を残すという義務が追加になります。  
特管物についてはこちらを >>> 特別管理産業廃棄物とは

これらの義務が法定されている背景には、『収集運搬業者以外の怪しからん輩による不法投棄が後を絶たない』という事実があるからなのです。

さて、運搬基準と携帯及び表示について、『何が法定されているか』を見ていく前に、この3つの義務を怠ったらどうなるかをまず先に見ておきましょう。

3つの義務が面倒でやらなかったらどうなる?

廃棄物処理法違反ですが安心してください、義務を怠ったことが見つかってもいきなりの直罰はありません。

ただし、口頭注意ぐらいで済めばよいのですが、場合によっては書面による『改善命令』という行政命令を受けることもあります。

この『改善命令』にきちんと対応しないと、最終的には「3年以下の懲役若しくは300万円以下の罰金、又はこれの併科」という刑罰の対象になりますので、無駄な抵抗をやめてすぐさま素直に対応したほうが賢明です。

「100%見つかりっこないよ!」と思っている自信のある排出事業者さん以外は、今日からこの3つのことを実施してください。

自社運搬の義務 その①/生活環境の保全上必要な措置を講じる

産業廃棄物を運搬する途中で、運搬車両から廃棄物が飛散・流出することで一般市民の生活環境を害することが無いよう、「収集運搬にあたっては生活環境の保全上、支障を生じないように必要な措置を講ずること」と定められています(廃棄物処理法施行令第6条第1項第一号)。

ここでいう「必要な措置」というのは、「産廃が飛散流出し悪臭がもれないように車両の荷台をシート掛けしたり、廃棄物の種類に合わせて適正な運搬容器を使用するというような極めて常識的な内容ですので、あまり悩む必要はありません。

収集運搬基準の詳細はこちら >>> 産業廃棄物収集運搬基準/保管基準

自社運搬の義務 その②/書類の携帯

●自社運搬で他社の処分場に運ぶ場合(マニフェストが必須)

当然のことですが、自社運搬であろうとなかろうと産業廃棄物を他社の処分場に運ぶためには、その処分場との間に「委託契約書」が締結されていなくてはなりません。

自社運搬の場合、産業廃棄物収集運搬業許可は不要ですが、他社の処分場に産業廃棄物を運搬する際にはマニフェストの運用が必要「になります。

自社運搬だからと言ってマニフェストの運用が免除される訳ではありません。

マニフェスト2●自社運搬の際のマニフェストの運用方法は?

  1. B1票とB2票を外して、「運搬受託者」や「運搬の受託」の欄には「自社運搬」と記載します。
  2. 処分業者に持ち込んだ時点で処分の受託欄に「社名、担当者名」を記入し、受領印をもらってA票を控えとして受け取ります。

●自社運搬で自社の保管施設等に運ぶ場合(マニフェストで代用)

自社の保有する保管施設等に運搬する場合には、法定された次の記載事項を記した書面(決められた様式なし)の携帯が義務付けられています。

携帯書類みほん

  • 氏名及び住所
  • 産業廃棄物の種類及、数量
  • 産業廃棄物を積載した日
  • 積載した事業所の名称、所在地、連絡先
  • 運搬先の事業所の名称、所在地、連絡先
  • 具体例はこちらを参照
    >>> 産業廃棄物収集運搬基準/保管基準

内容を見ておわかりのとおり、マニフェストの法定記載事項の一部が抜き出されていますから、この書面の代わりにマニフェストを代用することができます。

ただし、運搬先の連絡先を記載する必要がありますので、マニフェストの電話番号欄は必ず記載してください。

自社運搬の義務 その③/車両の表示

産廃の収集運搬業許可を取得した車両が表示している内容から、許可の固有番号(6桁)を除いた、以下の2点を車両の両側面にわかりやすく表示する義務があります。

  1. 産業廃棄物の運搬車両である旨 
    「産業廃棄物収集運搬車」(※「産廃」と略さないほうが良いです)
  2. 排出事業者名 
    「◯◯株式会社」(※㈱と略しても良いです)

表示義務みほん運搬時のみ表示すればよいので、マグネットシートを準備しておくと便利です。

文字の色は規定していませんが、「鮮明でわかりやすく」が条件ですので、車体の色に対比して文字の色を選定します。

マグネットシートであれば、白地に黒文字が一般的です。

横書き縦書きどちらでもかまいませんが、文字の大きさはそれぞれ5cm角以上(140ポイント以上:4.9cm角が正解)、3cm角以上(90ポイント以上:3.2cm角が正解)としてください(図では直径になっていますが)。

表示の具体例はこちらを参照 >>> 産業廃棄物収集運搬基準/保管基準

【閑話休題】産廃の自社運搬車両見っけ!
ところで、産廃の収集運搬車両が法定された表示を行なって走行しているのはよく見かけるのですが、純粋に自社運搬の表示を行なっている車両を、皆さんは見たことがありますか?

確かにあまり遭遇しないのですが、先日事務所の近くでマグネットシートで自社運搬の表示をした軽のワゴン車を発見!

さすがに大手、「○○ガス」さん、ちゃんとやられていますね。

下取りしたガス給湯器なのでしょうか、作業者の方がワゴン車の荷台にせっせと積み込んでいました。

えっ?オチはなんですかって?

コンプライアンス遵守の企業の姿勢が少しばかりうれしかっただけですけど、ナニか。

一般廃棄物を自社運搬する場合のきまりは?

「書類の携帯」や「車両の表示」などの規定はありませんが・・・

造園業者さん(造園工事業ではなく、園芸サービス業の植木屋さんのことです)が、剪定などの仕事で出てきた「事業系一般廃棄物」の収集運搬を一般廃棄物収集運搬業の許可業者さんに委託せずに、自らが市町村の清掃センターなどに運搬する場合があります。

一般廃棄物を自社運搬する場合、廃棄物処理法では「書類の携帯」や「車両の表示」などの規定はありませんが、市町村ごとに条例等で細かな規制を設けていますので、市町村のHPを確認するか、直接市町村に電話で確認が必要です。

例えば横浜市では搬入日の10日前から6日前までの間に「搬入届出書」を出して、承認を受けたもの以外は搬入ができません。

東京23区の場合、量が多いとマニフェストの運用をしなければなりませんし、運転手さん自身がその会社の社員でなければならず、たとえ会社の社員が助手席に同乗しても許しませんという規定があります。

自治体ごとのルールを確認せずに清掃センターに運んだら、「残念ですが、お持ち帰りください!」と言われますのでご注意ください。

一般廃棄物収集運搬業許可に関心のある方はこちら >>> 一般廃棄物収集運搬業の許可申請をお考えのお客様へ


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