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こんな分別はいらない!

こんな電器屋さんもいます

最近の話しですが、ある方から次のような相談の電話をいただきました。

電話をするお兄さん●相談の概要

  1. 相談者の隣家は、昔ながらの街の電器屋さん。
  2. 顧客サービスの一環として、古い蛍光ランプの取り換えをしている。
  3. 下取りした廃蛍光ランプを店舗の外に保管をしてシートをかぶせている。
  4. 保管場所が廃蛍光ランプでいっぱいになると、棒で突っついて破砕している。
  5. 隣に住むものとして健康被害を気にしてクレームをつけているが改善されない。

街の電器屋さんが、わざわざ「積替え保管の収集運搬業許可」を取得しているとは考えにくいので、蛍光ランプの取り換えサービスの際に出た廃蛍光ランプを「下取り」というかたちで店に持ち帰り、それをストックしているのかも知れません。

廃蛍光ランプを持ち帰ること自体は「正しい下取り」ですので、廃棄物処理法上はまったく問題ありません。

正しい下取りの記事はこちら >>> 安易な「下取り」にご用心!

蛍光ランプには水銀が含まれている

さて、ほとんどの蛍光ランプの内部には、発光に必要なアルゴン、ネオン、クリプトンなどの不活性ガスと一緒に1本あたり平均約6mgの金属水銀が封止されています。

●水銀を使用している蛍光ランプの見分け方
廃蛍光ランプ (2)

  1. 直管型蛍光ランプ
    品番が「F」で始まるもの
  2. 環型蛍光ランプ
    品番が「F」で始まるもの
  3. 角型蛍光ランプ
    品番が「F」で始まるもの
  4. 電球型蛍光ランプ
    品番が「EF」で始まるもの

大気放出された金属水銀は、常温で気化して水銀蒸気になり、これを吸入してしまうと呼吸器系統から体内に取り込まれ、運動機能の低下、短期記憶障害、ふるえといった神経系への健康被害があるとされていますから、隣に住む者としては不安でたまりません。

電器屋さんのご主人自身も健康被害を受ける可能性がないとも言えませんし、わざわざ蛍光ランプを破砕して1本あたり6mgの水銀を大気放出させ、再び「地球規模の水銀の循環」のレールに載せる必要もないのですが、電器屋さんのご主人の気持ちを推察すると、たぶんこんな感じではないでしょうか。

  1. ゴミは分別が大事。混合廃棄物を「ガラ陶」「金属くず」「廃プラスチック類」に分けて何が悪いのですか!
  2. 分別によって産廃処理費用も節約できるしね。
  3. あのガラス管がパンパン割れる感触がタマラナイ!緩衝材のプチプチをつぶす感触に通じている。
  4. 水銀が大気放出されるったって、微々たるものでしょう。

混ぜればゴミ、分ければ資源なのですが

電器屋さんの気持ちもわからないではないですが、2017年10月1日から施行された規則改正により、廃蛍光ランプなどは「水銀使用製品産業廃棄物」と定義され、保管基準や運搬基準などの取扱い基準が適用されますから、この電器屋さんが蛍光ランプを故意に破砕する行為は、理由はどうであれ明らかに違法行為となります。

排出事業者である電器屋さんが廃蛍光ランプなどのを保管する場合は、つぎのような保管基準が適用されますので、廃蛍光ランプを破砕することは、「生活環境の保全上、支障のないように保管すること」という保管基準を無視した行為となります。

●「水銀使用製品産業廃棄物」の保管基準

  • 生活環境の保全上、支障のないように保管すること
  • 保管の場所には、水銀使用製品産業廃棄物がその他の物と混合するおそれのないように、 仕切りを設ける等必要な措置を講ずること
  • 保管場所の掲示板には、水銀使用製品産業廃棄物を含まれる旨示すこと

そして街の電器屋さんに致命的なことがもうひとつ。

2017年10月1日から施行された規則改正により、「破損した廃蛍光ランプも水銀使用製品産業廃棄物として取り扱わなければならない」というのが環境省の見解ですので、破損して水銀が大気放出された後であっても、普通のガラスくず、金属くず、廃プラスチック類として取り扱うことができません。

そして、廃蛍光ランプの中間処理を行なう業者さんであっても、「破損した廃蛍光ランプは取扱いできません」というところもあります。

「混ぜればゴミ、分ければ資源」というエコロジーのスローガンは、廃蛍光ランプには使用しないでくださいね。

一般のご家庭でも、蛍光ランプの交換時にはくれぐれも破損させないようにご注意ください。そして、できればこれを機会にLED照明への買い替えを検討してみてはいかがでしょうか。

任せなさい他社の依頼を受けて産業廃棄物を運搬する場合は、『産業廃棄物収集運搬業許可』が必要です。

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