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安易な「下取り」にご用心②

>>>このコラムは、安易な「下取り」にご用心① の続きです。

【3】正しい下取り① 新品を販売する際に「廃棄物として下取りする」

自社の下取りが適法か否か定かでない場合は、どうぞご遠慮無く当事務所にお電話を! 
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例外行為なのでけっこう難しい

廃棄物処理法では、製品の製造者や販売者が、以下の5つの条件をすべて満足していれば、排出者責任(適正処理の責任)が製造者や販売者に移行し、回収品を製造者や販売者の拠点に持ち帰るのに収集運搬業許可は不要であると認められています。

●廃棄物処理法における「正しい下取り」のスキーム5条件

  1. 新しい製品を販売する(購入と同時の引取りに限らず、常識的な範囲のタイムラグは可)
  2. 商習慣として通常行われている
  3. 同種の製品で使用済み(他社製品でも同種であれば可)
  4. 無償で引き取る
  5. 事業者自ら(製品の製造者・販売者)が回収物を運搬する

「認められている」と言っても廃棄物処理法の条文として規定されている訳ではなく、環境省が発出した通知の「解釈」に基づいています。

●平成25年3月29日 環廃産発第13032910 号(環境省)
新しい製品を販売する際に商慣習として同種の製品で使用済みのものを無償で引き取り、収集運搬する下取り行為については、産業廃棄物収集運搬業の許可は不要であること。

廃棄物処理法では、排出者(廃棄物を出した者)は、その廃棄物が安全にかつ完全に無害化されるまでその責任を免れることはできないという原則があるので、下取りによって廃棄物の適正処理の責任が途中で他人に移行してしまうという行為は、まさに例外中の例外であると言えます。

しかも廃棄物処理法の条文にも政令にも規則にも下取り行為の規定が存在しないので、上記の通知を都合のいいように解釈してしまいがちです。

自社が現在行なっている、またはこれから行おうとしている下取り行為について、今一度この「5条件」をすべてクリアできているかどうかを検証してみる必要があります。

外せないポイントは『無償』と『自ら回収』

下取りに来た作業員廃棄物処理法における正しい下取りのポイントは、無償で回収事業者自らが回収の2点です。

処理費用や運送料をもらったり、第三者に回収を依頼したりすると、たちまち「下取りのスキーム」から逸脱してしまいます。

地域密着型の商売をされている「街の事務機屋さん」が、買い替えのためにある企業から注文をいただいた新しいコピー機を自社のワゴン車に積んで納品し、設置試運転が終わったら古いコピー機を無償で下取りとして自社のワゴン車に積んで持ち帰るケースは、まさしく『無償で事業者自らが回収』に該当しますので廃棄物処理法上の産廃収集運搬業許可は不要です(無償で引き取っていますので、古物営業許可の対象からも外れます)。

ただし、古いコピー機を自分の店に持ち帰る間は、「自社運搬(自ら運搬)」になりますので、マニフェストの交付は不要ですが、運搬車両に「産業廃棄物収集運搬車」の表示は必要です。

自社運搬の注意点はこちら >>> 自社運搬に許可は不要ですが・・・

ところで、『自ら回収』という点については、「いやいや、先の環境省の通知では、『事業者自らが収集運搬する』とはなっていないのでは?」と思われた方がいらっしゃるかもしれません。

確かに「事業者自ら」と限定した表記にはなっていませんが、実はこの平成25年の環境省の通知は、それから遡ること34年前の昭和54年の旧厚生省の通知をそのまま踏襲しており、製造・販売事業者自らが客先から廃棄物を回収して持ち帰ることを想定しています。

ですから、『製造・販売事業者から委託を受けた別法人の運送業者まで許可不要であるとは認めていない』というのが環境省の見解です。

●以下の場合は、無許可での収集運搬は認められない

  • 販売事業者から新しい製品の運搬を委託された別法人の運送業者が下取り品を回収する
  • 新しい製品到着後に、販売事業者から委託を受けた別法人の運送業者が下取り品を回収する

オイル交換とタイヤ交換

ガソリンスタンドで自動車のエンジンオイルを交換した際に、業許可を持たないガソリンスタンド側が無償で廃オイルを引き取る場合や、自動車整備工場で自動車のタイヤ交換をした際に、業許可を持たない自動車整備工場が無償で廃タイヤを引き取る場合なども、同様に正しい下取りということになります。

オイル交換やタイヤ交換という事業活動によって生じた廃オイルや廃タイヤは、交換が完了した時点でガソリンスタンドや自動車整備工場の産業廃棄物に該当するので、産業廃棄物の廃油や廃プラスチック類として適正に処理しなければなりません。

余談ですが、一般廃棄物に該当する廃タイヤは廃棄物処理法(第6条の3)で「適正処理困難物」に指定されています。

個人の自家用車などで使用されていた一般廃棄物に該当する廃タイヤを、業許可を持たない自動車整備工場が処理料金をもらって引き取ることはできます(新しいタイヤに交換する場合であれば、それだったら他の整備工場に行くわと言われるかもしれませんが)。

排出事業者は誰? 排出場所はどこ?

廃棄物処理法における正しい下取りのスキームで回収される古いコピー機については、下取りを行なった企業=「街の事務機屋さん」が排出事業者になり、産廃の排出場所はコピー機ユーザーのオフィスとなります。

ということは、下取りをしたものが一般家庭から回収した一般廃棄物であったとしても、産業廃棄物の20品目に該当する場合は、産業廃棄物に該当することになります。

前述しました環境省が発出した「平成25年3月29日 環廃産発第13032910 号」の下取りに関する通知では「産業廃棄物」が主語になっています。

これは、一般廃棄物の許認可事務が市町村の「自治事務」であることから、国が直接関与するのではなく市町村が独自に判断すべきとの配慮だと言われていますが、市町村は国の通知に上乗せ条件等を付ける事はあっても、通知内容を全く無視した運用はされていないようですので、主語を「一般廃棄物」と読み替えても問題ないでしょう。

故に、上記の例にある「街の事務機屋さん」と「コピー機」を

「街の事務機屋さん」⇒「街の家具屋さん」
「コピー機」⇒「木製の机」

と読み替えることができます。

無償で回収する下取り品を運送業者さんに委託する場合の『正しい』運用方法

トラックの運転手2上記のとおり廃棄物処理法における正しい下取りのスキームは、『事業者自らが回収』というのが下取りの条件になっていますが、効率的に回収するために通常は運送業者さんに依頼する場合がはるかに多いはずです。

街の事務機屋さんが、コピー機の納品と古いコピー機の回収を自分で行なうのではなく、別法人である運送会社に委託した場合、運送会社は自社の産業廃棄物ではなく他者の産業廃棄物を運搬することになりますので、委託を受けた運送会社は産廃収集運搬業許可が必要になります。

「街の事務機屋さん」は、運送会社との間で「産業廃棄物収集運搬委託契約」を締結し、「街の事務機屋さん」が排出事業者としてマニフェストを交付します。

マニフェストには、「産廃の排出場所(排出事業場)=コピー機ユーザー」「運搬の目的地=街の事務機屋さんの倉庫」と記載する必要があります。

この場合、産廃の荷積みの際に通常は「街の事務機屋さん」は現場にいないでしょうから、紙マニフェストではなく電子マニフェストを運用するか、紙マニフェストの運用を運送会社にお願いしなければなりません。

そして「街の家具屋さん」から回収の依頼を受けた運送会社が、一般廃棄物である「木製の机」を回収する場合は、運送会社が市町村ごとに一般廃棄物収集運搬業許可を取得していなければなりません。

これが廃棄物処理法に基づく下取り回収を運送業者さんに委託する場合の『正しい』運用方法ですが、回収するものが産業廃棄物ならまだしも、一般廃棄物に該当する場合はこれは大変厄介、ほぼ不可能としか言いようがありません。

「廃棄物として下取りする」場合の自治体への確認

このように「新品を販売する際に廃棄物として下取りする」というのは、現実的にはかなり制限された、非常に運用しにくいスキームであると言えます。

今運用している下取り方法が、又はこれから運用しようとしている方法が、処理業許可の要否について悩ましいと思われた場合は、最終的には自治体に確認する必要があります。

国が発出した通知に基づき各自治体が独自に下取りの要件を決めていますので、都道府県や市町村をまたいで営業展開している企業は、それぞれの自治体の廃棄物指導課等に対し、上記の「正しい下取り5条件」を満足するスキームを策定の上、以下の様に相談されることをお薦めします。

●相談窓口

  • 産業廃棄物 ⇒ 都道府県(又は政令市)の産業廃棄物指導課等
  • 一般廃棄物 ⇒ 市町村の廃棄物指導課等

※同じ地域で下取り対象が産廃と一廃の両方に該当する場合は、両方の窓口で相談が必要です。

●自治体の廃棄物指導課にアポをとった上で・・・

産廃及び一廃の収集運搬業許可や処分業許可を有していない当社が、この内容のスキームで下取りを行なうが、廃棄物処理法上の問題はありませんか?

さて、記事が長くなりましたので、続きは 安易な「下取り」にご用心③ のコラムを御覧ください。

任せなさい「リスクを回避するために産業廃棄物収集運搬業許可を取得しておいた方がいいかな~」と思われた業者さんは、以下を参考にどうぞ。
>>> 許可取得までの流れ

他社の依頼を受けて産業廃棄物を運搬する場合は、『産業廃棄物収集運搬業許可』が必要です。

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