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専ら物(専ら4品目)ってナニ?

◆専ら物の処理の委託

専ら物は『廃棄物』、有価物ではありません。

セミナーの冒頭で「これ、何と読むかお解りになる方?」とホワイトボードに「専ら物」と書いて参加者の方に振ってみますと、意外や意外、けっこう皆さんよくご存じです。

廃棄物の業務に少しでも関わったことがある人は、一度ぐらい耳にしたことがあると思いますが、「もっぱらぶつ」と読みます。

廃棄物処理法の条文に「専ら再生利用(リサイクル)の目的となる廃棄物」という記述があり、これをもじって「専ら物」と、そして専ら物を扱う業者さんを「専ら業者」と呼んでいるようです。

●専ら4品目(専らリサイクルの目的となる廃棄物のこと)

専ら4品目 専ら物(もっぱらぶつ)は、廃棄物処理法制定当時からある、以下のなじみの深い4種類の廃棄物のことで、「専ら再生利用(リサイクル)の目的となる廃棄物」を扱う事業者により、無償または処理費用を徴収して引き取られる物の略称です。 

  1. 古紙 (紙くず)
  2. 古繊維 (繊維くず)
  3. くず鉄 (古銅等を含む。金属くず)
  4. 空き瓶類 (ガラスくず)

「アルミは専ら物?」という質問をいただきます。

環境省が平成15年2月に「引越時に発生する廃棄物の取扱いについて」というマニュアルを発出していますが、そのマニュアルの中において専ら物について、『再生資源回収業者の手によって回収されてきている、古紙(紙くず)、くず鉄(古銅等を含む。金属くず)、空き瓶類(ガラスくず)及び古繊維(繊維くず)の4品目』という表記あるので、上記の個々の専ら物の括弧書き部分はこれをそのまま踏襲しています。

ですから「アルミくず」も立派な専ら物ということになります。

専ら物を扱う事業者(専ら業者)の特例措置

昭和45年に廃棄物処理法が制定され、廃棄物の取扱いにいろいろな規制がかかったのですが、これら4品目については、大昔から問題なくリサイクルされてきたいわばリサイクルの優等生であるということと、多くの事業者が中小零細であるということから、専ら物を扱う事業者(専ら業者)に限って次のふたつの特例措置がとられました。

●専ら業者の特例措置

  1. 処理業の許可(収集運搬業許可と処分業許可の両方)が不要
  2. マニフェストの運用が不要

特例措置の根拠となる「廃棄物処理法第14条」と「昭和46年に発出された厚生省環境衛生局長から各都道府県への通知」を引用します。

●廃棄物処理法第14条(産業廃棄物処理業)
産業廃棄物(特別管理産業廃棄物を除く。以下この条から第14条の3の3まで、第15条の4の2、第15条の4の3第3項及び第15条の4の4第3項において同じ。)の収集又は運搬を業として行おうとする者は、当該業を行おうとする区域(運搬のみを業として行う場合にあつては、産業廃棄物の積卸しを行う区域に限る。)を管轄する都道府県知事の許可を受けなければならない。ただし、事業者(自らその産業廃棄物を運搬する場合に限る。)、専ら再生利用の目的となる産業廃棄物のみの収集又は運搬を業として行う者その他環境省令で定める者については、この限りでない。

※廃棄物処理法第7条(一般廃棄物処理業)の条文では、上記第14条の産業廃棄物の文言を一般廃棄物に読み替える内容となっています。

●通知「廃棄物の処理及び清掃に関する法律の施行について」(抜粋)公布:昭和46年10月16日 環整43号
 4 産業廃棄物処理業
  (1) 現在、事業者の委託を受けて産業廃棄物の処理を業としている者が存在するが、廃棄物の処理が必らずしも適正に実施されず、不法投棄等が頻発している実情にかんがみ、産業廃棄物の処理を業として行なおうとする者は、都道府県知事又は政令市市長の許可を受けなければならないものとしたこと。
  (2) 産業廃棄物の処理業者であっても、もっぱら再生利用の目的となる産業廃棄物、すなわち、古紙、くず鉄(古銅等を含む)、あきびん類、古繊維を専門に取り扱っている既存の回収業者等は許可の対象とならないものであること。

資源ごみマーク最近では全く見かけることがなくなりましたが、「古新聞、古雑誌をトイレットペーパーと交換します。」と言ってスピーカ付きの軽トラで回っていた「廃品回収業者」さんの場合は、「廃品」を価値の有るトイレットペーパと物々交換してくれる訳ですから、この「廃品」は「廃棄物」ではなく「有価物」と考えられます。

「有価物」となると廃棄物処理業の許可はもともと必要ありませんから、厳密に言うとこの場合の「廃品回収業者」さんは、「専ら業者」ではありません。

専ら業者とは、「排出者からこれらの4品目を処理費用を徴収して回収する」場合でも、処理業の許可が不要ということです。

私は専ら業者になれますか?

「処理業許可が不要となる特例を特定の事業者に与える」という内容なのですが、その具体的な中身が政省令や施行規則では明文化されていないことが、この専ら物の悩ましいところです。

上記の廃棄物処理法の条文や通知などから判断できるのは、この特例措置は「専ら4品目」に対してではなく、「専ら4品目を取り扱っている業者」に対して出されているということです。

そうすると廃棄物処理法第14条にある「専ら再生利用の目的となる産業廃棄物のみの収集又は運搬・・・」の「のみ」という文言や、通知にある「古紙、くず鉄(古銅等を含む)、あきびん類、古繊維を専門に取り扱っている既存の回収業者等は・・・」の「既存の」という文言が大変気になります。

例えば専ら4品目だけでなく、それ以外の廃棄物も処理業許可を取得して取り扱う業者は、専ら業者に該当しないのではとか、法律の公布時点ですでに営業していた専ら業者のみが対象であり、新規参入業者はこれにあたらないのではとか、いろいろな解釈ができます。

現時点では多くの自治体が、「廃棄物である4品目の専ら物であれば、誰でも処理業の許可を取得することなく営業ができる。」というスタンスを一般的にとっているようです。

現に環境省が平成15年2月に「引越時に発生する廃棄物の取扱いについて」というマニュアルの中で、引っ越し請負業者が不要となった書類等古紙を紙製品の原材料としてリサイクルするために回収する場合については、当該廃棄物を引き取ることは可能であると明記しています。

ただし、処理業の許可を持たないで専ら4品目の収集運搬・処分を新規に行う場合には、営業活動を行なう自治体に必ず自治体の解釈と齟齬がないことを確認する必要があります。

●【閑話休題】 『総体として専ら物』は、『総体として廃棄物』?

廃棄物の処理業許可を取得せずに、主に鉄くずなどの回収をされているスクラップ業者さんから、次のような問い合わせがありました。

  • 壊れて使い物にならない自転車を、専ら物の鉄くずとして無償で回収している。
  • 回収された自転車は、ペダルに使用されたプラスチックやタイヤのチューブなど、金属以外のものを手ばらしして部品として販売したり、売り物にならないものは産廃として処理している。そして残った金属部分を鉄くずとして販売している。
  • ヤードに突然の立入検査があり、行政から次のように指摘を受けた。
  • 『ヤードでペダルやタイヤを外すのは専ら物として認められないのでダメ。回収時点で自転車の持ち主がそれらを除外して金属になったものだけを回収すること。廃棄物となった網戸も樹脂製の網は持ち主に切り取ってもらって、アルミ枠だけを回収すること。』
  • 網戸の網ならまだしも、自転車のチューブをお客さんに外してとは言えないのだけど、どうしたらいいですか?

スクラップヤードで普通に行われている風景かと思われるのですが、相談者の方が「自転車を専ら物として回収している」と話したことに対し、専ら物という単語に行政が敏感に反応したからかもしれません。

行政としては、
「回収した鉄くずの専ら物は、限りなく鉄くず100%でお願いします。」
「鉄くず以外の余計な廃棄物が混ざった状態のものをヤードで選別・分解をする場合は、積替え保管や中間処分業の許可がないとできません。」

と指導したものと思われます。

専ら物の特例措置の生い立ちそのものからするとあくまでも特例ですから、グレーゾーンは許されないということでしょうか。

混合廃棄物の場合は「総体として専ら物ではなく、総体として廃棄物とみなす」と考えたほうがよさそうです。

ですから、もしも相談者の方が「専ら物」とは言わずに、
「処分費用を徴収せず、回収の経費を自らが負担して有価物として壊れたママチャリを回収し、部品として使用できるものは中古部品市場に、使用できないものは鉄くずとして販売します。販売できないものについては産廃として適正に処理をしています。また、ヤードでの保管や解体に際しては、有害物質が周辺に飛散流出するなど生活環境への悪影響が生じることのないよう、環境保全措置を十分に講じています。」
と抗弁していたらこのような指導は入らなかったかも知れません。

余談ですが、この相談者の方が指導を受けた行政は、『アルミくず』は立派な専ら物であると解釈しているということがわかりました。

さて、2018年4月より「有害使用済機器」に該当する雑品スクラップの取り扱いを行なう事業者には、事前の届出制度が新設されました。

対象となるスクラップは、32品目の家庭用の電気・電子機器だけですから自転車は対象外ですが、今後は廃棄物ではないものにも行政の風当たりが強くなってくると認識する必要がありそうです。

届出制度の詳細はこちら >>> 雑品スクラップ保管等届出制度

専ら物にもなぜか一廃と産廃の別がある

専ら物は廃棄物ですので、産業廃棄物にあたるものと、一般廃棄物にあたるものの2種類があります。

処理業の許可もマニフェストの運用も必要ないのであれば、わざわざ「一廃の専ら物」と「産廃の専ら物」を区別する意味がないのではと思われるかもしれませんが、以下の比較表を見てください。

「産廃の専ら物」についてのみやらなければならないことがひとつあるのです。

一般廃棄物 産業廃棄物
処理業の許可
(収集運搬業と処分業)
専ら物の特例措置により不要 専ら物の特例措置により不要
書面による委託契約 一廃なのでもともと不要 必要
マニフェストの運用 一廃なのでもともと不要 専ら物の特例措置により不要

排出事業者が「産業廃棄物に該当する専ら物」を扱う事業者に委託する場合は、法的には書面による委託契約が必要です。

このことはあまり知られていないので、もし知ってたという廃棄物担当者の方がいらっしゃったら、その方はたぶん相当に廃棄物オタクであると思われます。

委託契約書の詳細はこちら >>> 産廃の委託契約書

「専ら物」は必ず「マテリアルリサイクル」されなければならない

専ら業者は「再生事業者(リサイクル事業者)」ですから、言うまでもなく必ず「マテリアルリサイクル」されることが大前提です。

専ら物の処理の委託先が、焼却(熱回収含む)や埋め立てなど「再生利用(リサイクル)」に該当しない処分を行なった場合は、もはや専ら物でなく『廃棄物の処分』に該当することになり、廃棄物処理業の許可を持つ処理業者でなければ委託することができません。

専ら業者に処理料金を支払って4品目を委託する場合は、必ず引き取られた後の処理ルートもしっかり確認しておくことが必要です。

「産業廃棄物に該当する専ら物」に必要な委託契約書には、「受託業務終了報告」という法定記載事項があります。

通常の産業廃棄物では、この終了報告をマニフェストで代用していますが、専ら物ではマニフェストに代わる何らかの形で、排出事業者は専ら業者から終了報告をきちんと受ける必要があります。

専ら物は廃棄物です。

しかしマニフェストの運用が不要なので専ら物を引き渡したら終わりと思いがちです。

専ら物が廃棄物である以上排出事業者の責任は免れませんので、信頼に足る事業者を選定するにあたっては、自治体から「再生事業者登録」を受けている業者を検討するのも一案です。

「再生事業者登録」の詳細はこちら >>> 再生事業者登録制度

なぜかしら4品目以外は「専ら物」にならない

ペットボトル「空き瓶が専ら物ならPETボトルだって同じでは・・・」と思いますが、残念ながらそうなっていません。

鉄くず、ガラス瓶、古紙、古繊維以外にも、PETボトル再生業者、セメント工場、石膏ボードリサイクル工場なども、そのリサイクル率の高さからすると、専ら物として運用しても何ら弊害がないように思えますが、現行の法制度ではこの4品目以外は認められていません。

前述のとおり、廃棄物処理法成立時(昭和45年)に、大昔から問題なくリサイクルをしていたこれらの4品目を扱っていた業者を規制対象からはずすという主旨で、特例措置がとられました。

制定当時からすでに半世紀が経過しようとしています。

法改正によって規制を強めるばかりでなくリサイクルを促進するという観点から、思い切った緩和策も必要ではないかと、毎度PETボトルのお茶を飲むたびにひそかに思っています。

●【閑話休題 ①】 みんなで剥がそうよ!
PETボトルで思い出したのですが、PETボトルはラベルのフィルムが付いたままではリサイクルができません。

ボトル本体の材質はPET(ポリエチレンテレフタレート)ですが、ラベルのフィルムの材質はPS(ポリスチレン)やPP(ポリプロピレン)など、異なった材質の樹脂が使用されているためきちんと分別が必要なのです。

PETボトルのリサイクル工場では、機械的に、例えば風力を使って分別しようとしてもラベルはなかなか剥がれないため、わざわざ工数をかけて人海戦術でラベルを剥がしています。

現在流通しているPETボトルはラベルのフィルムに縦のミシン目が入っているので、子供でもちゃんと剥がせますから、リサイクルコスト削減のために、飲み終わったら必ずラベル剥がしの励行を家族全員で、職場全員でお願いします。

マイクロプラスチックによる地球規模の海洋汚染がクローズアップされている今日、プラスチックの「発生抑制」と「再生利用(リサイクル)」は、いよいよ待ったなしです。

PETボトルに関して私たちにできることの一番目は、マイ水筒を携帯するなどして『発生抑制』することです。

そして二番目は、利用したPETボトルのすべてがきちんとリサイクル工場に回収され、合わせてラベルのフィルムをきちんと剥がすことで、リサイクルコスト削減に寄与することではないでしょうか。

ということで、ラベル剥がしは今日からできるマイクロプラスチック削減の第一歩なのです(かなりのこじつけ?)。

さて、職場でこういう事をお願いすると、「俺はそんな貧乏くさいことはやらないよ。」という人がひとりふたり必ずいますが、そういう人こそ職場の「ゴミ当番」に任命してあげて下さい。

●【閑話休題 ②】 古繊維は悩ましい
専ら4品目 先日「フトンは専ら物の古繊維として扱うことができますか?」という問い合わせをいただきました。

意外な質問に対し回答に窮してしまい、問合せをいただいた方にはたいへん申し訳ないのですが、こんな時の常套手段を使ってしまいました。

「フトンをピックアップする自治体にご確認ください。」

『役所は敷居が高そうだからお宅に電話したのに!』というつぶやきが電話の向こう側から聞こえてきそうです。

受話器をおいてから思ったのですが、この相談者のかたはフトンを何にリサイクルするつもりだったのでしょうか。

フトンの綿では雑巾にはなりませんし、工場の工作機械の油をふき取るウエスにもなりませんが、この方は何かうまい再利用方法を開発したのでしょうか。

私の事務所がある神奈川県横浜市では、フトンは粗大ごみに該当し専ら物の古繊維にはあたりません。

ちなみに行政の通知などでは専ら物の古繊維がcotton100%の天然繊維でなければダメとはどこにも書いていないので、繊維の材質には限定されないようですが。

少し調べてみましたところ、古繊維については、自治体の判断がまちまちのようですので、ちょっと微妙なものは自分で決めつけるのはやめて、まずは自治体に電話をして確認してみてください。

そうでなければ、初めから通常の廃棄物として扱う方が賢明かもしれません。

それにしても『管轄する自治体に確認してください』というフレーズ、便利だわ。

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